リヒタルゼンはレッケンベル社の前身として知られる、500余年前に科学者が設立したゼニット・ゼルテルリヒタル研究所があった場所だ。 当時は峡谷と谷の間に挟まった山村の集めりにすぎなかったこの地域は、レッケンベル社がこの一帯を捨値で買い占めて既存の村を撤去、計画都市を建設した。
レッケンベル社が都市を築いた地域は都市が発展しにくい地形だったが、レッケンベルの本社とその会社で発明した飛行船の存在で大きく発展することができた。アインブロックとの間に位置する峡谷は交通路とせず、飛行船で物資を輸送したことが次第にシュバルツバルド全域を繋ぐ交通路になったのだ。 現在はシュバルツバルド唯一の計画都市であると同時に、経済の中心地に発展している状態だ。
シュバルツバルドの辺境にフィゲルという街がある。土地のものしか知らない道をずっとたどった外れにあるやや小さな街に、シュバルツバルドの企業、飛行船を運行するレッケンベル社が飛行船の停留所を設置すると発表した。オーディン神殿という、シュバルツバルドの隣国であるルーンミッドガッツで信仰される聖地と似た地の近くにある街だ。
外部との接触がほとんどないまま暮らして来た人々は、シュバルツバルドの他の都市とは違いレッケンベル社の影響をほとんど受けていなかった。目の前には孤立がある。それほど閉鎖的な環境なのに、住人は明るかった。遠くから来たものたちは皆喜んだ。目指す場所は違っていたはずなのに、道に迷ってたどり着いた地が目的地よりずっと平穏な都市だとしたら、誰が他の地へわざわざ行くだろうか。それもこれ以上進むべき道がない人々ならもっと・・・。
女神 'フレイヤ' を主神に信奉する宗教国家アルナベルツの首都。 フレイヤを祀る巨大な神殿があり、神聖都市とも呼ばれている。
元々は原住民が居住したオアシス地域の小さな村だったが、フレイヤの啓示以降大規模な神殿建造が始まって自然と大きな都市に成長した。
宗教都市らしい物静かさと神聖さ、一国の首都らしいあふれる活気が入り混じる地である。