誰かが書いた日記形式の研究記録のようだ。

乾いた血の痕の残るこの本は、日々ごとにメモが書き留めてある。

でも、血の染みが濃すぎて、メモの殆どが読めない。

 

■月4日

この本は誰が書いたんだろう?
研究したいけど、資料が足りないな……

 

■月17日

少しずつこの本の内容がわかってきた。
ほんの少しだけど……

 

■月3日

この本は……やばい……
でも……

 

■月25日

この本の内容にはまっている。
もう、我慢できなくなってきた。

 

■月10日

研究の終わりが見えてきた。
この本の研究が成功すれば……果たして……

 

■月30日

やっと研究が終わった!
多分だけど……

 

このページは、他のページと比べて染みが少なく綺麗だった。

○月1日

やっと、この本の研究が終わった。

この本は……
異世界の存在を召喚する召喚儀式を記録している。

果たして、どんな存在が召喚されるのだろう……

地下で偶然発見したこの本。
純粋な好奇心と、この退屈な島での暇つぶしとして始めた研究が、
やっと終わろうとしている。

……この召喚儀式によって、
天使が出ようと悪魔が出ようと……

もしくは、何の力も無い生物が出ようと……

その結果は、明日になればわかる!

 

その後のページは、損傷が酷い為、読めなかった……

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